どうも、十一里あるくです。
先日、『常夜国騎士譚RPG ドラクルージュ』を初プレイしました!!
お耽美TRPGとして名高い、世界観の造型が美麗なシステムです。
PCたちは赤き月に照らされた常夜の国の「騎士」として、戦場という舞踏会へ、舞踏会という戦場へ、赴く事になるのです(耽美)。
というわけで、セッション中は普段なら絶対に口にしないような言葉をバンバン垂れ流していました。
「ああ、来てしまったのか。来てしまったのだな。”死”という言葉を賜るために、ここまで来てしまったのだな、おまえ達は」
「貴卿は、戦場で斃れし者にかける言葉を持つか?」
「悪しきモノよ、麦のように頭を垂れよ。我が剣はあますことなくそれを刈り取るだろう!!」
などなど。
イメージモデルは銀河英雄伝説です。皇帝陛下ばんざい!
この時、自分なりに精一杯、耽美でかっこいい騎士を気取ったつもりでした。
他のPLの皆様からも、ありがたいことに「かっこいい」というお言葉を、ちらほら頂きました。
しかし、
「何か違うぞ?」
という思いが自分の中にずっとありました。
結局、その疑念はセッションの最後まで自分は拭い去る事ができませんでした。
私の中で、何かが囁きます。
「これ、やっぱり・・・」
「耽美じゃないぞ・・・?」
そうです。そうなのです。
恥を承知で言えば、先ほどのロールプレイなどは「それなりにかっこよくできた」とは思っています。
がんばりました。
しかし、何かが「耽美」とは程遠い。
そう感じざるを得ませんでした。
「一体何が違うんだろう・・・耽美とは何なのだろう・・・?」
【耽美】 の意味
美を最高の価値として、ひたすらその世界に心を傾け陶酔すること。出典:デジタル大辞泉
なるほど。わからん。
「美」ってなんだ。かっこいいのとは違うのか。「美」とは何だ?
なにもかも理解できなくなった私の脳内で、妖精さんが勝手にSANチェックをはじめようとした、その時。
天啓のように閃くものがありました。
「あ、エロくないからだ」
そうです。
そうだったのです。
その言葉は、私の中にストンと落ちていきました。
私の中では「耽美」とは「エロ」、「性的な美」と強く繋がります。
先ほどあげたセリフなど、正にそれがありません。
うん、ぜんぜんエロくない。
そうか、わかった。わかったぞ。
「耽美とはエロなのだ。エロくなければ耽美ではないのだ! エロく、そして美しく! それこそが耽美だったのだ!」
つまり、紳士(淑女)の心と淫靡の心を共に併せ持つTRPG、それがドラクルージュだったのです!!!
なんて、なんて奥の深いシステムなんだ・・・。
力なく項垂れ、地に膝をついた私は、「次こそは『耽美』へと辿りついてみせよう」と固く心に誓うのでありました(耽美)。